「超人学園ゴーカイザーオフィシャルガイドブック」
・大張正己
・平成7年7月16日
・晴海東京国際見本市会場
・1980円(本代)
大張正己先生は、アニメーターとして「超獣機神ダンクーガ」などのロボットアニメに参加、その後ゲームのアニメ化「餓狼伝説」の監督で大ブレイク、現在TVシリーズやOVAで活躍中の人気アニメ監督です。代表作は「餓狼伝説」「超人学園ゴーカイザー」「VIRUS」等です。特に「VIRUS」は「エヴァンゲリオン」や「もののけ姫」のヒットで、アニメの経済的価値に目を付けた商社が出資したことで話題になりました。
ちなみに大張監督の作風は、「メカ」や「美少女」や「アクション重視」の、本来のアニメファンが受ける要素がてんこもりで、その上セクシャルというか耽美的というか、ある種独特の美意識が人気の的です。ある意味「エヴァ」の庵野監督や「もののけ姫」の宮崎監督とは対極に位置します。だけど「エヴァ」も「もののけ姫」も、実際のアニメ業界内では反主流的作品なので、アニメ本来の人気を知るには、大張監督の作品が本当のテキストになりうると思います。
「超人学園ゴーカイザー」とは、大張監督がキャラクターデザインをしたアーケードゲームで、その後監督自身の手でOVA(オリジナルビデオアニメ)になりました。
ちなみの奥方は人気アニメーターの石田敦子さんで、また大のプロレスファンでもあります。
このお宝は、JAFCONで手に入れたものです。JAFCONとは、「Japan Fantastic Convention」の略で、一言で言えばプロ・アマ合同のガレージキットの即売会です。そこで大張正己監督のサイン会が企業イベントとして行われました。
この日特筆すべきことは、「未確認」というディーラーで、あのジュニアヘビー最強とうたわれるプロレスラー獣神サンダーライガー選手が造った怪獣「ゴモラ」が売ってました。このゴモラは当時、怪獣マニアで有名なライガー選手が、SF雑誌「宇宙船」の企画で、コツコツ造っていたものです。ちょうどその時ライガー選手は足のケガで長期欠場中でした。ですから造る時間は十分ありました。
そこには二人の男の人が店番していましたが、そのうち一人に目がいきました。その男は30代で、物凄く太ってて、Tシャツにジャージみたいなズボン姿。色黒で、口のまわりは無精ひげ。額は禿げ上がっているのに、後ろ髪は伸ばし放題でそれを後ろで束ねる典型的なおたくスタイル。
私は最初、心の中で、
(なんだ、このオタクおやじが!)
と思っていました。が、自分の頭の中で、その人物の色を白くし、無精ひげを剃り、頭をスキンヘッドにして、よくよくよーく見ると・・・。
なんと、山田恵一選手ではないですか!
山田恵一選手は、背が低かったのですが、人一倍努力してプロレスラーになった人です。そのビルドアップされた身体と、闘志あふれるファイトは、和製ダイナマイトキッドって感じでした。将来を嘱望されていましたが、海外武者修業中に行方不明になってしまいました。人の話では「リバプールの風になった」と言われていました。
その「リバプールの風」が、なぜか日本の晴海埠頭にいて、ライガー選手のゴモラを売っていたのです。
山田恵一選手はとても気さくな方で、ゴモラのガレージキットは撮影禁止の貼り紙がしてあるにもかかわらず、
「いいよ撮っても」
と勝手に撮影許可をくれました。そんな山田選手に、私は握手してもらいました。その時一言、
「本業の方もがんばってください!」
と、声をかけました。
そのあと、大張正己監督のサイン会に行きました。私はサインしてもらった後、監督に握手してもらいました。
その時私は、
「さっき、山田恵一選手に握手してもらったんです」
と、大張監督に言いました。
大張監督は、少し間をおいて答えました。
「・・・ライガーさん!?」
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